十、「葉護可汗(ヤプクカガン)達との邂逅」

可汗が仮に出かけてから三日後に可汗は狩から帰ってきたのでした。
三蔵法師は可汗を訪ね、三蔵法師は可汗のテントに案内されたのでした。
可汗は一つの大きなテントを張り、そのテントは金の花の模様をつけ、絢爛豪華に輝いていたのでした。

さまざまな達官(タルカン)のテントの前に長い筵(むしろ)を敷き、二列になって座って、みな、錦の服を美しく着飾っているのでした。
その他の護衛はテントの後ろに立っていました。
このことから遊牧の君長といえども誠に優美なのでした。

三蔵法師がテントの所に三十余歩近づくと、可汗はテントを出て三蔵法師を迎え、拝し、慰問の言葉を述べてテント内の座についたのでした。
突厥(とっけつ)はゾロアスター教徒であったので、突厥は火に仕え、胡床(こしょう)を用いないのでした。
木は燃えやすいので火が燃えやすいと考えて敢えて胡床を用いなかったのでした。
ただ、地面に重茵(ダブル・マット)を敷くだけであったのでした。
そこで、三蔵法師のために可汗は鉄の胡床を敷いて座るように請うたのでした。

しばらくすると、更に唐使と高昌の使人に引見したのでした。
彼らは入ってきて、国書と贈物を三蔵法師に奉ったのでした。
可汗は親しくこのさまを見て喜び、使者たちをも座らせ酒を取り寄せ奏楽することを命じ可汗自らが諸臣や使人とともに飲んだのでした。

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