十四、「颯秣建(サマルカンド)国での様子」

この颯秣建(サマルカンド)国には寺が二つありましだが、僧はいませんでした。
客僧が立ち寄ると土地の人びとは火を持ってそれを追い払い、この颯秣建(サマルカンド)国に滞在することを許さなかったのでした。

三蔵法師が初めて王に会ったとき、王の態度は如何にも驕慢そのものといったものでした。
そこで三蔵法師は軟白が滞在したのち、三蔵法師は王のために人と天との因果、仏をたたえる功徳、仏を恭敬(きょうけい)することの福利などを説いたのでした。
そうする王は歓喜し、三蔵法師に斎戒(さいかい)を請うて斎戒を受け、慇懃に三蔵法師に仕えるようになったのでした。
その際に、三蔵法師に従っていた少年僧がたまたま寺へ行って礼拝していたところ、何人かの胡人(ソグド)人がやってきて、火で彼らを追い払ったという事の顛末を王に訴えたのでした。
ただちに王は、その男たちを掴まえて、国民の面前でその手を切らせようとしたのです。
この話を聞いた三蔵法師は、すぐに王に慈善(じぜん)を勧め、また、その体を着られるのが忍びなく、このことを三蔵法師は止めさせたのでした。
王はそこで、犯人を重く笞(むちう)って都の外へと追放したのでした。

この一件以来、国の人びとは皆、粛然とし、三蔵法師に仏法信仰を求めるようになったのでした。

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