四十四、「迦湿弥羅(カシュミーラ)国にて その二」

寺の僧たちは神人のお告げを聞き終わった後に各々驚きすっかりと目が覚めて、経典を読んだり瞑想に耽ったりしたのでした。
暁時になるとともに三蔵法師のもとにやってきてその因縁をとき、礼敬することますます厳粛なのであったのでした。

このように数日が経ち、ようやくにして、三蔵法師は王城に近づき、一由旬(ゆじゅん)(由延または踰闍那、一由旬は八・三キロから十一・七キロぐらい)ばかり離れた所にあるダルマシャーラー(達摩舎離、唐では福舎という。王が指示して建てさせ、旅人を招き貧者に給与する所)に至ったのでした。
王は群臣や都城内の僧を率いてダルマシャーラーまで出迎えたのでした。
王に従う者千人余り、旗や車蓋が道に溢れ、香煙や花が辺りに満ち満ちていたのでした。
王は既に達磨シャーラーに来ていて、三蔵法師と会い、ねんごろに礼賛して、手ずから無数の花を三蔵法師に供養し、散華したのでした。
そうして、三蔵法師に大象に乗るように請い、三蔵法師に従って進み、街に入ると闍耶因陀羅(ジャエーンドラ)寺に泊めたのでした。

翌日、王は三蔵法師に請うて王宮に招いてもてなし、同時に、太徳の僧称ら数十人にも陪席を命じたのでした。
食事が終わると、王は講演会を開くことを三蔵法師に請い、三蔵法師に批評させて、大いに満足なのでした。

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