二十九、「摩掲陀(マガダ)国での修行」

これを聞いて衆僧は、みな希有(けう)のことであると称嘆(しょうたん)しないものはいなかったのでした。
三蔵法師は、親しくこの話を聞いていて、余りの喜びに心が高ぶるのが抑えられなかったのでした。

さらに謝礼(しゃれい)して、

「もしお話のとおりであれば、私は全力を尽くして勉強させていただきます。どうか尊師よ、御慈悲をもってお教えください」

とお願いした。

正法蔵はまた、

「法師よ、そなたは何年かかってここまで辿りついたか?」

と尋ねられた。

「三年でございます」

と答えると、まさにむかしの夢の時期と合致している。
〈『玄奘三蔵』(講談社)からの引用〉

正法蔵は様々な教えを諭して三蔵法師を歓喜させ、もって師弟の情を述べて、法話の話が終わってから退出したのでした。

こうして三蔵法師は、幼日王院(ようじつおういん)に行き、ブッダバドラの僧房(そうぼう)の四階に案内されたのでした。
三蔵法師は、まず、七日間の供養をうけ、さらに護法菩薩の僧房の北にある客室(上房)に案内されて、もろもろの物資を供給されたのでした。
すなわち毎日キンマ(贍歩羅)果百二十枚、ビンロージュの実二十個、荳●「草冠に寇」(ずく)二十個、龍脳膏(りゅうのうこう)一両、供大人(マハーシャーラ)米一升を与えられたのでした。

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