十八、「石槃陀(せきばんだ)との出会い」

三蔵法師が弥勒像に礼拝しているときに入ってきた胡人は、三蔵法師の後を追い、二、三回、行ったり来たりをするのでした。
そこで三蔵法師が姓名を尋ねると、

「姓は石(せき)、名は槃陀(ばんだ)です」
という。
〈『玄奘三蔵』(講談社)からの引用〉

そして、その胡人(そどく)は三蔵法師に受戒(じゅかい)させてくださいと請うのでした。
そこで三蔵法師が五戒を授けてやると、その胡人は大変に喜び、お礼を言いながら帰って行ったのでしたが、暫くするとその胡人は餅果(へいか)を持ってきて、再び三蔵法師の元にやってきたのでした。
三蔵法師は、彼が明るく健康そうで、顔つきも恭しかったので到頭三蔵法師は自身の心のうちを打ち明けたのでした。
すると胡人はよろしいと引き受けたので、
「それでは私が法師を送って、五烽(ごほう)を通過しましょう」
といった。
法師は大いに喜んで、さらに衣服などを売って彼のために馬を買い、出発の時を約束した。
〈『玄奘三蔵』(講談社)からの引用〉

翌日の夕方になってから、到頭、三蔵法師は瓜州(かしゅう)を発って草原に入ったのでした。
まもなくして石槃陀が、年取った痩せた赤馬に乗ったもう一人の年老いた胡人(そどく)とともにやってきたのでした。

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