二十六、「第四烽へ」

王祥とそんなやり取りをした後、王祥は筵(むしろ)を敷いて三蔵法師を休ませたのでした。
暁を迎えて、三蔵法師は食事を終えました。
すると王祥は部下に水とナンを包ませて三蔵法師に持たせ、王祥は十余里ばかり法師を見送り、
「師はこの道をまっすぐに第四烽にむかってください。第四烽の人は心正しい人物です。彼は私の一族の者で、名は伯隴(はくろう)といいます。第四烽についたら、私が師をここに立ち寄らせたと言ってください」
と言ったのでした。
〈『玄奘三蔵』(講談社)からの引用〉

こうして三蔵法師は第四法に向けて出発したのでした。
三日目の夜になってようやく第四烽に至りました。
三蔵法師は引き止められるのを恐れて、黙って水をとって通り過ぎようとしていました。
が、まだ、水場に至る前に三蔵法師に向かって矢が飛んできたのです。
そこで三蔵法師は第一烽と同じように叫んで急いで烽に向かったのでした。
烽の人も降りてきて、ともに烽内に入ったのでした。
烽官(ほうかん)が質問したので、三蔵法師は次のように答えたのでした。

「私はインド行きたいと思って、ここに来たのです。第一烽の王祥校尉がわざわざここを通るように教えてくれたのです」
〈『玄奘三蔵』(講談社)からの引用〉

彼はこの三蔵法師の話を聞いて非常に喜び、三蔵法師を泊まらせたのでした。

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